強運のプロ初勝利だ。横浜のドラフト12巡目ルーキー三橋廉投手の右腕が最下位脱出に希望を見せた。
プロ初の登板となった中日戦で、七回まで被安打20ながら2失点8奪三振の力投。
これが逆転劇を呼び込み、横浜は3連勝。
先輩たちが力を与えてくれた。三回に2点目を失ってなおも無死満塁のピンチ。
村田がマウンドに駆け寄った。「気合入れて投げろ!」。目が覚めた。
続く立浪を41キロのチェンジアップで見逃し三振。
そして古木が渡辺の右中間への大飛球を腕いっぱいに伸ばして好捕。
「村田さんの言葉はとても心臓が強くなった。古木さんのが抜けてたら終わっていました」。
7回20安打2失点、自責点は1だ。負け投手でもおかしくない展開だったが、
七回に榛名から古木のソロで同点、そして村田のアベックで逆転。
負けが消えるどころか白星が転がり込んだ。
「ヒヤヒヤしたところもあったけど、抑えてくれた。先発合格?そうだね」と山下ヘッドコーチ。
先発6人目にルーキーが答えを出し、最下位脱出に希望が見えてきた。
緊張して何も喋れなかった昨年12月の入団会見から7カ月。
涙と鼻水だらけになりながらも、一言一言、言葉をかみ締めた。
「きょうの投球じゃ駄目なんで、1日1日努力してもっと強気に頑張りたい」。
壮大な夢への第一歩を18歳の少年が踏み出した。
おおきく振りかぶって◎ひぐちアサ その14
http://comic6.2ch.net/test/read.cgi/comic/1102948895/777 より
|